『写真でみる 三世代同居の育児と介護』〜ブログ編〜
シリアスな介護問題。そんな中にも、小さな幸せがたくさん浮かび上がってくる我が家の介護。
介護×育児×仕事の同時進行の隙間から見えた、「これでいい」と思える生活の一場面です。
こちらでは、ブログで綴った写真と文章をお贈りします。
2012年12月
熱発が出て、一時帰宅した義父。在宅介護が5年を過ぎ、育児と介護の両立からは3年。
当時と比べると、身体的な状態は落ちてきていますが、それでも本人の孫と暮らすという意欲はとても強く、嬉しく感じます。
今回、身体の中に右の腎臓に腫瘍も見つかったそうですが、年齢や疾患を考えるとこのまま経過を見守るしかありません。
1年でも2年でも長く孫たちと過ごしてほしいと強く感じます。一時帰宅で慣らしていくことになりました。
1ヶ月ぶりに自宅に帰ってきた「じぃじ」を走って近寄る息子達。見ていると感激してしまいます。
小さな手と大きな手が重なりあいます。
二男坊も最初はじぃじを見る度に泣いていましたが、今では満面の笑み。嬉しいかぎりです。飛び込んでいきます(^^♪
長男坊は1歳でじぃじの車椅子を押し出しましたが、二男坊もやはり、後ろに回って押そうとしていました。面白いものです。
じぃじは、孫の動きに合わせ、ハイタッチの連続。良いリハビリです(^^♪
「育児×介護×仕事」同時進行の生活も良いことはたくさんあるなぁと感じる場面です。
2012年10月
今日は、じぃじが帰ってくる日。といっても特別普段と変わる様子もなく、朝を迎えました。
そして、私は仕事がいつものようにあります。じぃじのお迎えは相方と親族で対応してもらいます。
第一声が楽しみです。退院前、「家に帰ったら何がしたいか」聞くと
「まず(家の)風呂入りたいなぁ」
義父にとっては、「つり連れて行ってやる」とか「やきとりいこか!」とか、元気だった頃の身体の感覚で話しています。
障がいなんて感じていないのでしょうね。その感性って私は好きなんです。
娘としては「自分の身体を自覚して!」とイライラするのでしょうし、私も自分の父だったらイライラすると思いますね(笑)。
そこは血がつながっていない者として、間に入りながらの在宅介護だからこそのメリット。
長男坊は、じぃじの帰りを楽しみにしているようで、帰ってきたらじぃじに何してあげよう?と聞くと、
「〇ちゃんのアイスを半分じぃじにあげる」 「ぶどうも半分あげる」
と嬉しいことを言っていました。「半分」というのが何とも子どもらしいです(^^♪
長男坊は、前回の在宅介護時、1歳になる前に車椅子を押していて、透析の送り迎えも毎回手伝ってくれていました。
義父の車椅子も障害も生まれたときから自然にあるので、区別があまりないのかもしれませんね。
「じぃじの障がいを息子達がしっかりと理解できる」
そんな子育てを考えていきたいと思います。
退院日前日、『じぃじを迎えに行ってきまぁ〜す。』と言って、シュッシュポッポと義父駅に着きました。
『おとうさんも乗って〜』と言われたので、私は運転手を横取りしました(笑)。
長男坊がよちよち歩きの頃、車いすの鉄の部分に頭を深くぶつけてしまい、危険だったので、
『育児×介護』の同時進行には対策はかなり必要です。
ベッドは電動部分にオンオフボタンがついているので、誤作動は防げます(福祉用具、便利になりましたね)。
部屋の柵は普段は開放ですが、さすがにオムツ交換時には必要となります。育介中でオムツ交換重なると、
ドア閉め切ると次男坊がまだ危ない歩行ですので危険もあり、親がみえるよう柵対応&カーテン対応になります。
長男坊も次男坊も、今まで遊んでいた部屋にじぃじが来るのを楽しみにしているようで、じぃ〜とふたりで眺めていました。
長男坊が、弟に向かって「ここ、あぶないから、さわったらあかんでぇ、〇くん」と柵の説明しておりました。
長男坊は車椅子の押し方も既に経験しているので、頼もしい限りです。
おじいちゃんとどんな会話をするのか、今からワクワクして仕方がないです。
義父の要介護5の認定が、孫たちの力で軽くならないかなとも考えています。
今朝も二人仲良く寝ている姿に、「がんばろう!」と思いました。
2012年10月
今日は、じぃじが自宅に帰ってきた日。今日から再び「育児×介護×仕事」の同時進行が始まります。
息子達は帰るなり、『じぃじ、帰ってる?』
帰っているよと伝えると…『みせてぇ〜』
ちょっと…表現が悪い長男坊主…
二人とも、突進してじぃじのベッドまで一直線。すごかったです。大喜びでした。眠っていたじぃじを起こして、
『じぃじ、おかえり。ただいま〜。』
『じぃじ、しんどかった?』
『じぃじ。テレビみる?』などなど…たたみかける声掛けをしておりました(^^♪
ようやく、目覚めたじぃじ。長男坊とタッチ。
二男坊ともタッチ。
二男坊は、じぃじの胃ろうの固まり剤を探し出して、どんどんベッドに入れ始める…。
後ろで、長男坊が勝手に車椅子を触りだす(笑)
あぁ、またにぎやかな我が家が復活です(^^♪
※長男坊、1歳の頃に車椅子を押し始めたのですが、もう完全にブレーキや動かし方をマスターしていて、ちょっと驚きでした。
結構特殊な車椅子なのに…。環境次第で、子どもって適応していくんだなぁなんて感動しながらの「じぃじ、再開」でした。
2010年11月
義父と娘(妻)の会話。
父『(孫に向かい)保育園で友達できたか』
娘『一歳になってないのに、友達なんてまだできないよ。』
夫(私)『お義父さんは、デイで仲のよい人できましたか?』
父『いいや、あそこでは友達できへん。』
娘『どこやったら、友達できる?』
父『…。保育園(笑)。』みんなで大笑い。
私『保育園行ったら、お父さん人気者ですよ(笑)。』
たわいもない話しが純粋に楽しいと思います。
義父の介護を一歳の息子はいつも熱心に見ています。介護歴一年目の息子です。
『就寝前の我が家』
いつものように車椅子を押したがる息子。車椅子を押し切り、移乗介護中に、息子もベッドに乗ろうとしました…
義父の介助と同時に、完全に乗り切った息子…。息子はベッドで大はしゃぎ。
義父も遊んでくれましたが、挙げ句にはトップロープからのボディプレスがはじまり、さすがにレフリーストップ!!
元花園ラガーマンの義父は全く動じていませんでしたが(笑)今日も就寝前の賑やかな我が家でした。
『その日で変わる夕食風景』
1歳の孫を見つめるじぃじだったり、オーバーテーブルの下からのぞきこむ孫だったり…。
小さな子どもからみて、車椅子が当たり前な生活風景がここにあります(^^